こんにちは。管理人のキノです。
今回は英米映画とは違ったおもしろさが味わえる、おすすめの北欧ミステリー映画「特捜部Q」シリーズをご紹介します。
アメリカの犯罪捜査ドラマのようなド派手さはないし、イギリスのミステリー映画でお馴染みの名探偵も出てきませんが、淡々としたストーリーの中で点と点が結びついて線になっていく様がとてもおもしろい!
見る順番やシリーズ各話のあらすじと感想、配信情報などについて書いていきたいと思います。
おすすめしたい人
「特捜部Q」シリーズは、デンマークの人気小説が原作の北欧ミステリー映画です。
この映画は、ダークな作品を観たい時におすすめ。
暗めのミステリーが好きな人は、ハマる作品だと思います。
ただ、アメリカ映画みたいな派手な銃撃戦や爆発シーンはほとんどないので、『ド派手アクションでスカッとしたい!』という気分の時には向きません。
観る順番
公開順は以下の通りです。
1.「檻の中の女」(2013)
2.「キジ殺し」(2014)
3.「Pからのメッセージ」(2016)
4.「カルテ番号64」(2018)
5.「知りすぎたマルコ」(2021)
この順番の通りに観ればOK!
ただし、シリーズ5作目の「知りすぎたマルコ」はキャストが一新されているので注意。
『同一キャストじゃなきゃ嫌!』という人はシリーズ4作目の「カルテ番号64」でやめた方がいいかもしれません。
各話のあらすじ・感想・配信情報
「特捜部Q 檻の中の女」
あらすじ
世界的に人気を集めるユッシ・エーズラ・オールスン原作のミステリー小説「特捜部Q」シリーズの第1作「檻の中の女」を、本国デンマークで映画化。「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニコライ・アーセルが脚本を手がけた。コペンハーゲン警察殺人課の刑事カールは、新設されたばかりの未解決事件班「特捜部Q」に左遷させられてしまう。捜査終了と判断された事件の資料を整理するだけの仕事にやる気を見出せないカールだったが、資料の中から5年前に世間を騒がせた美人議員失踪事件の捜査ファイルを発見し、その捜査結果に違和感を抱く。助手アサドと共に調査に乗り出したカールは、やがて議員がまだ生きている可能性にたどり着く。主人公カール役を「天使と悪魔」のニコライ・リー・カース、助手アサド役を「ゼロ・ダーク・サーティ」のファレス・ファレス、失踪した議員役を「しあわせな孤独」のソニア・リクターが演じた。2015年1~2月、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2015」上映作品。
引用元:映画.com「特捜部Q 檻の中の女」
感想
事件発生から解決まで、順を追って捜査が進展していく様が丁寧に描かれているので、少しずつ謎が解明していっておもしろかったです。
アメリカ映画みたいな派手なアクションはないけど、観ていくうちに点と点が線になっていく、ミステリーならではのおもしろさがありました。
そして、主人公のカールと相棒のアサドのコンビが素晴らしい!
頑固で破天荒なカールと穏やかで協調性のあるアサドは、2人で組むと本当にちょうどいい。
(カールだけだと我が強すぎて絶対捜査進まない。笑)
登場人物のキャラクターにそれぞれ個性があるので、観ていて飽きないところもよかったです。
個人的に1番のハイライトは「檻の中の女」というタイトルの意味が理解できた時。「え、そういうこと?!」とかなりゾッとしました。
配信情報
「特捜部Q キジ殺し」
あらすじ
デンマークの人気作家ユッシ・エーズラ・オールスンによる世界的ベストセラー「特捜部Q」シリーズの映画化第2弾。コペンハーゲン警察署の未解決事件捜査班「特捜部Q」に配属された個性的な刑事たちの活躍を描く。特捜部Qの刑事カールのデスクに、なぜか20年前に捜査終了したはずの双子惨殺事件のファイルが置かれていた。何者かの意図を感じたメンバーたちは再捜査に乗り出し、事件当時に重要情報を知る少女キミーが失踪していた事実にたどり着く。すぐにキミーの行方を追いはじめる一同だったが、キミーを探し続けている人物は他にもいた……。ミケル・ノルガード監督をはじめ前作のスタッフ・キャストが再結集し、「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニコライ・アーセル&ラスムス・ハイスタバーグが脚本に参加。「天使と悪魔」のニコライ・リー・カースが主人公カール役を、「ゼロ・ダーク・サーティ」のファレス・ファレスが相棒アサド役を引き続き演じた。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2016」上映作品。。
引用元:映画.com「特捜部Q キジ殺し」
感想
なかなかにサイコパスで暴力的でした。派手さはないけどおもしろかったです。
過去と現在を行き来する構成なのですが、ストーリーを理解するのは難しくありませんでした。
(過去と現在で顔が変わるから、どの人がどの人だか区別をつけるのは大変だったけど。苦笑)
そして、バディものとして前回よりおもしろかった!
周りのことはお構いなしのカールと、調整役として頼りになるアサドのバランスが絶妙でした。
カールは仕事には強気なのに、どうして家族に対すしてはこんなに不器用なのか…と気の毒になるほどでしたが、そういう相反する面も人間らしくてよかったです。
加えて、「キジ殺し」というタイトルも前回同様秀逸でした。
観るまでは『何がキジ?』と思っていたのですが、『キジ殺し』=『娯楽としての狩猟』だと理解すれば、すごく映画の内容を表している納得のタイトルでした。
配信情報
「特捜部Q Pからのメッセージ」
あらすじ
デンマークの作家ユッシ・エーズラ・オールスンの人気ミステリーシリーズ「特捜部Q」の映画化第3弾で、北欧の権威ある文学賞「ガラスの鍵賞」を受賞した「Pからのメッセージ」を映画化。コペンハーゲン警察で未解決事件を担当する特捜部Qに、新たな捜査依頼が舞い込む。海辺に流れ着いたボトルの中から「助けて」と書かれた手紙が見つかったのだ。手紙は7、8年前に書かれたもので、インクのにじみが激しく、ほとんど解読することができない。差出人の頭文字「P」を頼りに行方不明者の割り出しを進めた特捜部Qのメンバーたちは、やがて衝撃の事実にたどり着く。キャストには「天使と悪魔」のニコライ・リー・カース、「ゼロ・ダーク・サーティ」のファレス・ファレスらおなじみのメンバーが続投。監督は前2作のミケル・ノルガードに代わり、「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」のハンス・ペテル・モランド監督がメガホンをとった。ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2017」上映作品。
引用元:映画.com「特捜部Q Pからのメッセージ」
感想
冒頭のカールが無気力でビックリ!
前回までの頑固熱血だったカールはどこ行ったのか?と思わずにはいられない始まりでした。
ですが、アサドがカバーしまくって、きちんと捜査。さすがアサド。
今回は宗教絡みの事件だったので、犯人の動機も被害者の心理も理解するのが難しかったです。
被害者の行動や態度、周囲の反応、犯人の動機が『なぜ?』と引っ掛かってしまう。
私の常識と、被害者・加害者の常識が違うからなんでしょうね。
私が理性的に考えて『否』と思うことが、宗教的に判断すると『是』となってしまったりして、宗教の違いって大きいんだなと感じました。
前回までと同様、小説を読んでいるかのうようにストーリーが展開していく構成はお見事!
私はこの秀逸なストーリー展開に惹かれて、このシリーズを観ていると言っても過言ではありません。
配信情報
「特捜部Q カルテ番号64」
あらすじ
累計1000万部以上を売り上げるデンマークの大ヒットミステリー小説「特捜部Q」の映画化第4作。過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署「特捜部Q」。今回彼らが挑むのは、1980年代に起きたナイトクラブのマダム失踪事件。調査によると、ほぼ同時に5人の行方不明者が出ているという。やがて、壮絶な過去を抱える老女と、新進政党の関係者が捜査線上に浮上する。キャストにはカール役のニコライ・リー・カース、アサド役のファレス・ファレスらおなじみのメンバーが続投。「恋に落ちる確率」のクリストファー・ボー監督がメガホンをとり、「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」のニコライ・アーセルが脚本を手がけた。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2019」上映作品。
引用元:映画.com「特捜部Q カルテ番号64」
感想
前作で不調だったカール節が無事回復!カール、アサド、ローセ、それぞれのキャラが出ていて『これぞ特捜部Q!』といったおもしろさがありました。
ミステリーとしてのストーリーもおもしろく、テンポもよかったです。
ストーリーだけに着目したら、シリーズの中で一番おもしろかったかもしれません。
原作者の意図通りに犯人を推理し、驚かされ、結末に導かれた気がします。
しかも今回は珍しく爆発シーンなどもあり、派手さと迫力も少し味わえました!
ダークな雰囲気と映画ならではの迫力、そしてストーリーも映像も楽しめる素晴らしい作品でした。
配信情報
「特捜部Q 知りすぎたマルコ」
あらすじ
デンマークの人気ミステリー小説「特捜部Q」シリーズの映画化第5作。過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の部署・特捜部Q。ある事件で逮捕直前の犯人に自殺されてしまった警部補カールは、しばらく休養をとるよう指示されるが、早々に現場に復帰する。カールは相棒アサドとともに、小児性愛者の疑いのある公務員スタークの失踪事件を調査していた。ある日、デンマークの国境警察が、スタークのパスポートを所有する少年マルコを拘束する。カールたちは連絡を受けて駆けつけるが、マルコは何も語ろうとせず……。キャスト・スタッフには新たなメンバーが集結。警部補カールを「真夜中のゆりかご」のウルリッヒ・トムセン、相棒アサドを「デンマークの息子」のザキ・ユーセフが演じ、「ヒトラーの忘れもの」のマーチン・サントフリートが監督を務めた。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2022」上映作品。
引用元:映画.com「特捜部Q 知りすぎたマルコ」
感想
前述しましたが、キャストが一新されています。
これはこれで悪くはないのですが、やはり思い入れを持って前作までのシリーズ4作品を観ている身として、違和感は感じました。
(新キャストが演じている登場人物に慣れるのに時間がかかるんですよね…)
『もっと暴れん坊なカールを!もっと仏なアサドを!』と思ってしまうシーンもありました。
でも、ストーリはおもしろかったです。
相変わらず、点と点が線になっていくように展開していくので、『小説を読んでいるような視点で映画が観れる』というシリーズの魅力は損なわれていませんでした。
配信情報
まとめ
今回は北欧ミステリー映画「特捜部Q」シリーズをご紹介しました。
淡々と進むストーリーとダークな世界観が魅力的な作品なので、暗いミステリーが観たい時におすすめです。
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